設立の趣旨

現在、機械産業遺産として、多くの重工業製品が我が国をはじめとして世界各国で保存、展示されております。天然資源に乏しい我が国は、技術産業大国として現在の繁栄を享受している反面、過去の重工業製品を保存、展示する取り組みは先進各国に比べ、残念ながら大変遅れております。このままでは、産業大国日本の将来を背負う子供たちに、先人の偉大な努力や成果を伝えることは出来ません。

昨今の薄型テレビやパソコンなどに象徴される弱電産業の生産拠点海外流出や、韓国や中国などの企業の急激な追い上げを見ても技術立国日本の将来についてもう一度真剣に考える時期にあると思われます。日本がアジア諸国の中で、他国に半世紀を先んじた明治維新とその後の重工業育成の成果は大東亜戦争の敗戦を挟んで、高度成長期に花開きました。その残滓は現在でも日本国内の産業に多くの贈り物を届けつつも、21世紀に入り急速に消滅していると感じられます。

特に、先端技術の塊であるはずの戦車、装甲車、火砲などの防衛装備品については嘆くべき状況です。戦車を純国産で生産できる国は非常に限られており、自動車産業や機械産業と密接な関わりを持つために、その開発及び生産に関わるノウハウは大変貴重な情報として、海外では広く一般に認知されております。自動車産業がこれほど過酷な国際競争に晒されながらも、弱電産業に比して国際競争力をかろうじて維持してしる要因を考えるとき、防衛技術博物館の必要性がより鮮明に眼前に立ち現れる気がするのは自分だけでしょうか?

我が国では欧州における第一次世界大戦の戦訓を学び、大正14年(1925年)6月から試製戦車の設計を開始、昭和2年(1927年)2月に国産戦車が産声を上げました。旧国鉄御殿場駅から陸軍板妻廠舎(現在の陸上自衛隊板妻駐屯地)までの7~ 8kmを自走したのに続き、富士裾野演習場(現在の東富士演習場船窪台付近)での供覧試験において、海外からの輸入戦車に勝るとも劣らない成績をあげて国産戦車採用の道筋をつけたのです。その後大東亜戦争間の敗戦を乗り越え、実に80有余年にわたりその開発、製造技術が継承されて来ました。

現代から見れば骨董品である、日本刀や火縄銃も当時の最新技術の到達点であり、現在歴史博物館等で見学出来ることはすばらしいことです。同様に、国産の戦車などの防衛装備品は後世に残すべき価値のある機械産業遺産と考えております。しかしながら、国民一般の認識では防衛装備品は「兵器」であり、現行法上で民間団体が扱える範囲には限りがあります。

このために私たちは機械産業の継承、発展と国民の防衛意識の向上に寄与することを目的に「特定非営利活動法人 防衛技術博物館を創る会」を設立致しました。今後問題点を精査し、防衛省や地元自治体と調整を図り、どのような形態で博物館を立ち上げるのが一番良い方法なのかを探って参ります。一人でも多くの方々のご賛同とご援助を御願いする次第であります。

2011年12月20日
防衛技術博物館を創る会
代表理事 小林 雅彦

団体概要

団体名 特定非営利活動法人「防衛技術博物館を創る会」(英語表記 Association to create Defense Technolgy Museum.)
設立 2011年12月20日
事業内容 防衛技術博物館設立のための諸活動。
事務所住所 〒412-0039 静岡県御殿場市かまど717-6 GoogleMap
TEL / FAX 0550-82-2854 / 0550-84-0917
メールアドレス tank@k-m-d.co.jp

役員紹介

代表理事 小林雅彦の写真

代表理事:小林 雅彦(こばやし まさひこ)
昭和45年6月1日生まれ、静岡県御殿場市在住、株式会社カマド代表取締役社長。学生時代に「月刊PANZER」に寄稿。著作に「ケッテンクラート解体新書」がある。

理事 菅沼章の写真

副代表理事:菅沼 章(すがぬま あきら)
昭和21年7月11日生まれ、静岡県御殿場市在住。元御殿場市職員、福祉施設職員を経て福祉団体職員。趣味は読書(歴史物)。
山本逸朗前副代表逝去により、2014年5月から当会副代表理事。

理事 勝間田康弘の写真

理事:勝間田 康弘(かつまた やすひろ)
昭和14年11月18日生まれ、静岡県御殿場市在住、印野区長会長(1期)印野区長(2期)。現在は印野農業委員、御殿場市戦没者遺族会副会長。

理事 池谷美喜夫の写真

理事:池谷 美喜夫(いけや みきお)
昭和20年10月11日生まれ、静岡県御殿場市在住。元陸上自衛隊富士学校管理部職員。自衛隊父兄会御殿場・小山支部理事、印野郷友会 印野支部班長、富士地区防衛省退職事務官等。「岳朋会」地区幹事。趣味は山野草の育成・観賞、アマチュア無線。

理事 渡邊一敬の写真

理事:渡邊 一敬(わたなべ かずたか)
昭和42年10月22日生まれ、静岡県御殿場市在住。慶応大学経済学部経済学科、武蔵野美術短大編集計画美術科出身。東京にて音楽雑誌出版社勤務を経て、農業協同組合に入組。平成24年4月にMP.FPコンサルティング事務所を立ち上げ予定。

理事 吉田清忠の写真

理事:吉田 清忠(よしだ きよただ)
昭和32年6月5日生まれ、静岡県御殿場市在住。陸上自衛隊少年工科学校第19期生徒(機甲生徒)、陸上自衛隊日本原駐屯地第13戦車大隊(岡山県)、陸上自衛隊富士学校(戦車教導隊、機甲科部、総務部)、陸上自衛隊滝ヶ原駐屯地部隊訓練評価隊評価支援隊。平成23年6月定年退官後、(株)カマドに勤務。

理事 笹川俊雄の写真

理事:笹川 俊雄(ささがわ としお)
昭和20年5月21日生まれ、東京都文京区在住。日本歯科大学卒、医学(薬理学)博士。1990年JAMESコレクション開設。現在、笹川歯科医院(小石川)勤務医。著作に「パンツァーファイル 92」「世界の軍事・戦車博物館」「プラモデルで見る世界の戦車史」以上売り切れ絶版。現在発売中は「Watch the Panzer(博物館に現存するドイツ戦車写真集」いずれも大日本絵画社刊。

理事 小寺清太の写真

理事:小寺 清太(こでら せいた)
昭和53年7月2日生まれ、大阪府大阪市在住。京都の老舗広告会社でWebディレクター・ブランディングコンサルタントとして勤務する傍ら、歴史再現系イベントでは国内最高水準を自他共に認める「関西ヒストリカルイベント」を主催。大阪防衛協会会員。平成27年度陸上自衛隊信太山駐屯地モニター。

監事 加藤聡の写真

監事:加藤 聡(かとう さとし)
1965年愛知県生まれ。学生時代に国際政治学のゼミに所属したことから欧州の安全保障、軍事に関心を持ち始める。本やネットに頼らず「できるだけ現場に行って、見て、触る。」がモットー。冷戦期には現場を見たいばっかりに東西ヨーロッパ国境線を一人でうろつく、制限区域で写真撮影し、東側の憲兵に拘束されるという「貴重」な経験も持つ。現在はライター、カメラマンとして「三鷹聡」のペンネームで月刊「PANZER」や「軍事研究」に記事を寄稿し、主に自衛隊関係の写真も発表している。

監事 日向昭了の写真

監事:日向 昭了(ひなた あきのり)
昭和38年7月18日生まれ、静岡県富士宮市在住。西日本電信電話株式会社静岡支店勤務。防災士・教育情報化コーディネーター。若獅子神社(旧陸軍少年戦車兵学校跡)広報支援活動、軍用車輌研究。荒巻義雄著「紺碧の艦隊」、伊吹秀明著「氷山空母を撃沈せよ」資料協力。「紺碧の艦隊」には日向昭了海軍中佐として登場。富士市防災マスコット「ふじ坊」富士宮市「富士山せせらぎ広場」命名者。

お悔やみ:山本逸朗前副代表理事は2014年5月、中江照夫前理事は2015年7月に逝去されました。当会の設立と発展に多大なご尽力頂きました両理事のご冥福を心からお祈り申し上げます。

沿革

NPO認可以前

2010.02.11 「御殿場タンクミュージアム準備会」発足、規約策定。
2010.03.17 防衛省陸上幕僚監部広報班へ、装備品貸与の件について質問往訪。タンクミュージアム設立の趣旨について説明、防衛省サイドとしては良いお話という受取方。民間主導でも装備品貸与の方法はあるのではないかとの回答。今後の課題として、航空自衛隊の装備品貸与のルールなどを勉強しながら、陸上自衛隊でのルールを策定する必要があるとのこと。
2010.04.16 第一回視察旅行。靖国神社「遊就館」及び陸上自衛隊土浦駐屯地「武器学校」見学。参加者11名
2010.06.19 下田四郎氏の出版記念講演会を靖国神社内にある靖国会館にて開催。靖国神社へ奉納された旧日本軍戦車について、有識者、防衛省職員、出版関係者などに貴重な体験談をお話頂いた。
2010.08.02 細野豪志選挙事務所田中さまと面談。タンクミュージアムの趣旨説明。議員本人も過去にカマドへ来た折に準備会については説明を受けたことを認識しており応援してくれるとのこと。
2010.08.10 防衛省大臣官房広報課防衛事務官と面談。タンクミュージアム構想についての全般説明と、米軍供与戦車の払い下げについて質問。陸幕広報と相談し進めていくよう助言を頂く。
2010.09.01 静岡県会議員池谷晴一さま(平成21会派民主党推薦)と面談。県東部振興策としてタンクミュージアム構想の説明。趣旨にご賛同頂く。
2011.01.28 陸上自衛隊富士学校長、山本陸将と面談。準備会活動の趣旨説を実施し、活動趣旨にご賛同いただく。
2011.03.20 御殿場市民交流センター「ふじざくら」にて写真パネル展及び、講演会実施予定であったが、東日本大震災発生により延期。
2011.05.11 御殿場市民活動支援センターへNPO法人化のための相談に伺う。
2011.06.27 御殿場市民交流センター「ふじざくら」にて写真パネル展「日本の機甲発展の80年史」開催
2011.09.16 静岡県に「防衛技術博物館を創る会」をNPO法人申請
2011.10.09 御殿場市民交流センター「ふじざくら」にて田宮模型会長の講演会及び、写真パネル展「日本の機甲発展の80年史」開催
2011.12.20 静岡県よりNPO法人として認可。

NPO法人認可後

2012.01.07 NPO法人登記、法人として活動開始。
2012.02.12 第一回理事会開催、静岡県会議員池谷晴一様、模型愛好会JAMES笹川会長に出席して頂く。
2012.03.01 陸上自衛隊駒門駐屯地協力会の会合において、NPO法人の趣旨説明をさせて頂きました。
2012.03.04 静岡ホビースクエアにて、「静岡AFVの会」イベントに参加。ファインモールド鈴木社長と小林代表理事で、「防衛技術博物館」の必要性について海外の現状を踏まえてトークショーを開催。田宮俊作会長も飛び入り参加される。
2012.03.12 小林代表理事、山本副代表理事、菅沼理事の三名で、池谷県議会議員の同行の下、防衛省へ渡辺周防衛副大臣を訪問。趣旨説明を行い、大いにご賛同頂く。文書による陳情を勧められ、準備をするお約束させていただく。
2012.04.09 若林御殿場市長と面談。防衛省訪問のご報告と、地元自治体とNPO法人の連携について意見交換を行う。
2012.04.09 浜松市北区三ヶ日町の観光協会へ、猪鼻湖に沈む旧日本軍戦車の引き揚げについてご相談に伺う。
2012.05.29 若林御殿場市長、御殿場小山自衛隊隊友会、自衛隊父兄会御殿場小山支部の副申書を添えて、渡辺周防衛副大臣に陳情書を提出。大臣官房広報課、経理装備局艦船武器課の職員様にも同席して頂き、意見交換を行う。
2012.06.03 日本大学三島キャンパスで開催された、日本軍事史学会総会においてNPO法人の趣旨説明をさせて頂く。
2012.07.27 御殿場市議会議員8名を迎えて、NPO理事との意見交換会を実施。趣旨にご賛同いただいた市議を会員にお迎えし、今後の具体的な活動へ向けて行政との連携をお願いする。
2012.08.12 NPO後援事業として、株式会社カマドにおいて「社長の小部屋一般公開」と題し、軍用車両の展示を実施。HPの告知のみだが70名以上の来場あり、当日の様子はSBS放送の「イブニングアイ」で紹介された。今後も継続的に開催の予定。
2012.10.07 7月に浜松市のまちおこし事業に認定された「幻の戦車調査プロジェクト」キックオフ会を、猪鼻湖半「リステル浜名湖」で開催。
2012.10.13 第52回全日本模型ホビーショーにてファインモールド社長と代表小林のトークショー開催。NPO活動告知を実施。
2012.10.27 御殿場市民交流センター「ふじざくら」にて、防衛ジャーナリスト桜林美佐さんと、若林御殿場市長を迎えて「オンリーワンの博物館を御殿場に創ろう!」をテーマに講演会を実施。
2012.11.25 「幻の戦車」第一回現地調査実施、単管パイプで湖底を突くというアナログ調査で金属音を確認。
2012.12.12 ホテル御殿場館にて、秋のシンポジウム反省会を兼ねて通常理事会を開催。
2012.12.19 「幻の戦車」第二回現地調査実施、音響探査機で湖底の形状を映像化することに成功。その結果第一回調査の金属音はバスタブか生活廃材と推定される。その他の人工物も確認されたので、潜水調査に望みをかける。
2013.01.05 「幻の戦車」第三回現地調査が5日、6日、7日に実施され、ボランティアダイバーによる潜水調査を敢行。堆積物の中に金属塊らしき手応えを感ずるも、戦車の発見には至らず。
2013.01.26 静岡クリエイト様主催、当会協賛による「猪鼻湖畔模型合宿」を一泊二日で開催。全国から20名を超える模型愛好家が集まり、水没戦車に想いを馳せながら模型製作と、戦車談義に花を咲かせました。
2013.03.03 明治記念館で開催された「関東機甲会」にてゲストスピーチを実施。200名を超える旧陸軍から自衛隊機甲科幹部並びにOBを前に当会と「幻の戦車」調査について告知させて頂きました。
2013.03.05 御殿場市演習場対策課長以下二名の職員と、参議員会館の佐藤正久事務所へ陳情に伺う。
2013.03.21 活動報告会をカマド本社にて開催。100名を超える賛助会員さまに来場頂き、四式中戦車の調査中間報告や、映画撮影用の九五式軽戦車のお披露目を実施。元戦車第九連隊の下田四郎氏や地元市議会議員も来訪され賑やかに開催されました。
2013.04.29 活動報告会の一般公開をカマド本社にて開催。前回の報告会に引続き、一般の方々に博物館の具体的なイメージをお伝えすることができました。
2013.05.19 静岡ホビーショーに九五式軽戦車の実物大模型を展示。併せて、猪鼻湖瀬戸橋付近の模型を展示して、四式中戦車の調査中間報告の模様を展示。来場者に当会の活動を告知しました。
2013.07.29 幕張メッセで開催された、ワンダーフェスティバル2013夏に出展。九五式軽戦車実物大模型の展示と、当会の告知活動を行いました。
2013.08.25 24日(土)と25日(日)の両日、富士総合火力演習の開催にあわせて、JR御殿場駅前に九五式軽戦車の実物大模型を展示。演習見学に訪れた多くの方々に、当会の活動を告知することが出来ました。
2013.09.14 京都市内の日工自動車株式会社様より、旧日本陸軍の小型四輪駆動車「くろがね四起」を寄贈される。寄贈条件は、しっかり復元して走るようにして将来、防衛技術博物館に展示するということでした。
2014.02.28 「くろがね四起」修復のための資金調達を、クラウドファンディングで開始。READYFOR?様のご協力で90日間を掛けて、1000万円の修復費用の調達がスタートし、各種媒体でも大きく取り上げて頂きました。
2014.04.05 カマド本社隣接のコンビニ跡地に、私設軍用車両博物館「社長の小部屋」が開館。この中に、当会の事務局を構えることが出来ました。開館当日は、多くのご来賓を迎えて、開館式典を挙行しました。
2014.05.11 四輪駆動自動車研究家として著名な、故 影山夙(かげやま はやし)氏の奥様より、当会へ貴重な「くろがね四起」の写真や図面などの資料を寄贈頂きました。
2014.05.01 山本逸朗副代表理事逝去。当会立ち上げの発起人でもあり、博物館建設の発起人でもありました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。
2014.05.29 23時丁度に、765人の方からご支援を頂戴して「くろがね四起」修復資金の募集プロジェクトが成功理に終了しました。この資金を基にして、二年がかりで修復作業が始まりました。
2014.06.11 ミクロネシア連邦ポンペイ島へ残留旧日本軍戦車の現地調査。現地有力者が個人所有する九七式軽装甲車や九五式軽戦車を確認する。日本への里帰りの検討を依頼し、現地の日本人ガイドを通じ引続き交渉を続ける運びとなりました。
2014.08.02 御殿場市夏祭りオープニングパレードに九五式軽戦車実物大模型にて参加する。多くの市民から笑顔で迎えられ、好評のうちに無事終了致しました。
2014.08.24 総合火力演習の開催に合わせて、事務所(社長の小部屋)にてイベントを開催。アニメ「ガールズ&パンツァー」のプロデューサーであるバンダイビジュアルの杉山潔氏を迎えトークショーを催しました。
2014.11.17 モスクワに現存する1台のレストア済みと、2台のレストア中の「くろがね四起」の採寸と写真撮影のために、二名のスタッフを派遣。有益な情報を得るとともに、現地のレストア担当者やオーナーと懇親を深めました。
2014.12.16 16日(火)、17日(水)の二日間にわたり、測量会社フジヤマ様により猪鼻湖の磁気探査が行われました。分析の結果、40箇所以上の強力な反応が現れ、今後はこれらを一箇所づつ潜水調査することになります。
2015.02.12 愛媛県松山市に所在する株式会社上陣のI社長より、アメリカ軍ジープM38の寄贈を受ける。レストア中の車輌ですが、素性がよく、程度も良いので組み立て、塗装後は博物館に収蔵するお約束で四国から頂戴して参りました。
2015.03.21 当会の活動報告会を御殿場高原ホテルにて開催。参議員議員佐藤正久様の特別講演をはじめ、模型メーカー各社の展示協力、海洋堂宮脇社長のトークショーなどを実施。ご来賓の御殿場市長をはじめ200名以上のご来場を頂きました。